その電気とやらは



なあ。ボッチ。こうして手に握ったノミで岩を削るのがオレの仕事。
おまえの仕事は、板に張り付けた麻布に筆で絵の具をぬりたくる。

もっと楽な方法を探すつもりでダヴィの奴に相談してみたんだが、あいつはなんて答えたとおもう。
ダヴィはぶっ飛んでるから少々のことでは驚かないが、今回はあまりに予想外で開いた口がふさがらなかった。「ごく普通に使用してるノミのような道具だって、完成したのはそんな昔ではないのはわかるだろう。こういうのは手を延長させたものでいくら頑張ったとしても彫れる量は限られている」

「将来は電気というものが発明されるんだ」なんだ。
「目にはまったく見えない。見えないんだが、存在して流れている。
触ればビリリとしびれる。こいつが水車をまわす水流の役目を果たすのさ」